期間:
2023年10月7日(土)、10月8日(日)
10/7(土) 14:00〜、10/8(日) 15:30〜(各日30分前受付開始)
2023年10月7日(土)、10月8日(日)
10/7(土) 14:00〜、10/8(日) 15:30〜(各日30分前受付開始)
金沢21世紀美術館 シアター21
無料
各日80名(先着順)※定員になり次第締め切り
金沢21世紀美術館 学芸課 076-220-2801
本シンポジウムは、デジタル時代におけるアートと都市の関係性、また、新たな都市ともいえるメタバースについて、アーティスト、キュレーター、専門家の間での意見交換を行なうものです。人工生命やアンドロイドと生活すること、ゲームの中の都市で遊ぶこと――DXP展に参加しているアーティストや様々な分野の専門家からデジタルの中で/とともに生きることの知恵を学ぶ機会となるでしょう。
1日目:2023年10月7日(土)
DXP展参加アーティストたちによるトークセッション
14:00 -15:30 セッション① 池上高志×デイヴィッド・オライリー
モデレーター:長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長)
15:30-16:00 休憩
16:00 -17:30 セッション② Keiken(ターニャ・クルス、ハナ・オオモリ)×海道賢仁(ゲームデザイナー)
モデレーター:杭亦舒(金沢21世紀美術館学芸員)
※入退場自由、全席自由席
※使用言語:日本語
2日目:2023年10月8日(日)
基礎講演+アーティストとのカンバセーション
15:30-16:30 ハンス・ウルリッヒ・オブリストによる基礎講演
「都市としての/現代アートにおけるメタバース」
登壇者:ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(本展アドバイザー/サーペンタイン・ギャラリーディレクター)
モデレーター:長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長)
16:30-17:00 オブリスト×アーティストのカンバセーション
パネリスト:Keiken(ターニャ・クルス、ハナ・オオモリ)、キラン・クマール
※全席自由席
※使用言語:英語
※同時通訳あり
※オブリスト氏はオンラインでの参加となります
東京大学大学院教授。池上研究室は、15年以上にわたって人工生命の分野に取り組んでいる。近年では、人工生命研究を通じて開発されたコンセプトを実現するために、実験的なアート作品を制作してきた。本展では、第20回「文化庁メディア芸術祭」アート部門で優秀賞を受賞したアンドロイドAlter3の最新のバージョンを発表する。Alterは、圧縮空気をコンピュータが制御して動く自律ロボットである。コンピュータの中では、人工のニューラルネットワークが自律的に動いている。今回は、特に巨大な言語モデルであるChatGPTをAlterの脳につなげる実験をする。
デイヴィッド・オライリーはロサンゼルスを拠点に活動するメディアアーティスト。デザイン、アニメーション、インタラクティブ・アートを横断的に手がける。数々の短編アニメーションを制作し、それらはオンライン上や映画祭でも高い評価を得ている。また、スパイク・ジョーンズとのコラボレーションである映画《her/世界でひとつの彼女》では、ビデオゲームのホログラフィーを制作。その後、代表的なシミュレーションゲーム《Mountain》や《Everything》を開発する。オライリーのAR作品はインスタグラムで30億回以上再生されている。本展では、2018年に発表された《Eye of the Dream》をインタラクティブな映像インスタレーションとしてアップデートして展開する。
2015年設立、ロンドンとベルリンに拠点を持つ、ターニャ・クルス、ハナ・オオモリ、イザベル・ラモスが設立したアーティストコレクティヴ。メンバーはいずれもディアスポラとしてのルーツをもつ(メキシコ、日本、ヨーロッパ、ユダヤ)。
生きる中での「経験」を活動の核として、また名前の由来としている。新たな社会構造や存在の方法、実現可能な未来を試行するため共同でメタバースを構想・構築。映画やゲーム、インスタレーション、拡張現実(XR)、ブロックチェーン、パフォーマンスと多様な媒体を通して、集合的な価値観が私たちの感じ方、考え方、知覚の仕方をいかにして支配しているかを探る。
本展で展示する最新作RPGゲーム《Morphogenic Angels: Chapter 1》は、プレイヤーが人間との相似性がありながら駆け離れた「モルフォジェニック・エンジェル(形態形成天使)」という存在を操作し、千年後火星のような世界を理解する旅に出る。会場では鑑賞者がゲームをプレーできると同時に、没入型インスタレーションを通してゲームの世界観も体験できる。
石川県金沢市生まれのゲームデザイナー、ゲームディレクター、ゲームプロデューサー。1987年より、タイトー、ソニー・コンピューターエンタテインメント、ツェナワークスなどのゲーム開発会社で活躍し、アーケード、コンソール、ソーシャルゲームなど、多様なプラットフォームで数々のゲームの制作に携わる。
代表作は「ナイトストライカー」「ソニックブラストマン」「キャメルトライ」「サルゲッチュ」。他に「ICO」「ワンダと巨像」の制作プロデューサーも務める。
キュレーター、ライター。2006年からロンドンのサーペンタイン・ギャラリーディレクター。前職はパリ市立近代美術館のキュレーター。アーティストだけでなく、建築家、科学者、デザイナー、映画監督、コレオグラファー、思想家などと協働するなど、学際的なアプローチで知られ、その活動は多岐にわたる。主な展覧会に「do it」(1993-)、「Take me (I’m Yours)」(1995)、「Cities on the Move」(1997-1999)、「Laboratorium」(1999)ほか、計300以上のキュレーションを手掛ける。主な著書に『コールハースは語る』(筑摩書房、2008年)、『ザハ・ハディドは語る』(筑摩書房、2010年)『アイ・ウェイウェイは語る』(みすず書房、2011年)、レム・コールハースと手がけた『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る……』(平凡社、2012年)、『キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち』(フィルムアート社、2013年)、『キュレーションの方法:オブリストは語る』(河出書房新社、2018年)など多数。現在、世界で最も影響力のあるコンテンポラリー・キュレーターのひとり。
キラン・クマールは、インド・バンガロール生まれ、オーロヴィルとベルリンを拠点に活動している。本展で発表される、理論家であるシュルティ・ベリアッパとの初めての共作シリーズ「Department of Para Pedagogic Practices」(補助的教育の実践部門)は、現代におけるインド洋地域の変容を批評的に介入することを目指す。本展で発表される第2作《補助的教育の実践部門:私は何をすべきか?何もしなくていい!わかった。》では、南アジア/東アジア哲学の中心思想の一つである「空虚」(Śūnya)の概念を取り上げる。植民地主義時代にインド洋地域の文化と思想を抑圧した覇権主義に対する挑発として、AIに「空虚」の概念を学習させ、AIが自ら出した植民地主義の暴力的を認識論に対する返答を鑑賞者に見届けさせる。
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]
公益財団法人大林財団